教育計画

学院教育の特色

横浜訓盲学院には2つの盲教育の部門があります。

普通部

 普通部は、視覚障がいに併せ、聴覚障がい、肢体不自由、知的障がい等を有する重複障がいの幼児児童生徒を対象にした教育を掲げています。一人ひとりの存在とその個性を尊重し、深い理解に立ったかかわりができるよう実践重視の教育に取り組んでいます。
 幼稚部(3歳)から高等部専攻科生活科(21歳)の幼児児童生徒に対して、無学年制による独自のグループ編成を行い、学部の枠組みをこえた3つのグループがあります。それぞれのグループによるティームティーチングの指導体制で教育を行っています。
 高等部専攻科生活科を普通部における教育の最終目標にして、幼稚部からの一貫した重複障がい教育を積み重ねて行けるよう全教職員が連携して教育に取り組んでいます。

理療科

 理療科は、先天性あるいは中途で視覚障がいを有した方を対象にした、「あん摩・マッサージ・指圧師、はり師、きゅう師」の国家資格となる免許状の取得をめざす、日本の盲学校の伝統的な職業教育を行っています。
 少人数制で、様々な障がいや困難となることから生徒を支え、個々に応じた適切な支援と指導を実践し、時代のニーズに応えられる魅力ある理療師の育成に努め、学業意欲を高める分かり易い授業づくりを実践し、教職員一丸の理療教育に取り組んでいます。

学校教育目標

キリスト教の「愛の精神」を教育の基盤として
  ・健康な身体づくりに励もう
  ・生涯続けられる学びと出会い、学ぶ心をはぐくむ
   (幼稚部、小学部のことば)
  ・健康な身体をつくろう
  ・好きなこと、やりがいあることをみつけよう

各部・各科の目標

普通部

幼小グループ
(幼稚部) 
  ・たくさんあそび、丈夫なからだをつくろう。
  ・好きなこと、楽しいことをたくさんみつけよう。
  ・自分の思いを伝え、人とのかかわりを広げよう。

(小学部1〜3年)
  ・元気よく活動し、健康な身体をつくろう。
  ・自分でできる身のまわりのことやグループの中での役割に積極的に取り組もう。
  ・自分の思いを伝え、相手の思いに気づき、人とのかかわりを広げよう。

小中グループ
(グループ目標)
  ・元気よく活動し、体力をつけ、健康な身体をつくろう
  ・自分でできる身のまわりのことを増やしていこう
  ・コミュニケーション方法を習得し、周りの人とのかかわりを通して自分の気持ちを表現しよう

(小学部重点目標)
  ・友だちや先生と主体的にかかわり、一緒に楽しく活動しよう
  ・グループの中でのさまざまな体験活動に積極的に取り組もう

(中学部重点目標)
  ・さまざまな体験活動に主体的に参加しよう
  ・グループの中で自分の役割を知り責任をもって取り組もう

高/生グループ
(高等部)
  ・コミュニケーション手段を広げ、さまざまな人と豊かにかかわる。
  ・主体的に運動する習慣を身につけ、丈夫で健康な身体をつくる。
  ・基本的生活習慣を確立し、社会に必要なルールやマナーを身につける。
  ・集団での役割を意識し、主体的に行動する。
  ・周囲との交流を深め、生涯通して楽しめる余暇活動をみつける。

(専攻科・生活科)
  ・さまざまな人とかかわり、コミュニケーション力を高める
  ・運動する習慣を身につけ、丈夫で健康な身体を維持する
  ・社会に出る自覚をもち、必要なルールやマナーを身につける
  ・地域社会に参加し、自分の長所を活かす
  ・学習や余暇活動を広げ、将来の生活を豊かにする

理療科

(重点目標)
  ・学力の維持向上と実技を充実させ、国家試験合格と実践力のある理療師の育成を目指す
  ・生徒の視覚障がいの進行やその他の困難から生じる心理を理解し、状態に応じた適切な支援や
   指導に実践的に取り組む
  ・知識・技術だけでなく人格の形成に努め、個々の特性をのばす魅力ある本学院理療科教育に努める
  ・科目間の連携など教員相互の連携を積極的に行い、より良いクラス運営と分かりやすい授業実践に
   取り組む
  ・卒業生と在校生との交流を図り、卒業後の支援を充実させる