7月に入りましたが、今年は6月から真夏のような日々が続いていて、気温と湿度、そして一人ひとりの体調等を勘案しながら、外での活動を考える毎日です。
こうした中で、長期に入院していた児童が退院し、元気になって、登校できるようになったという嬉しい出来事がありました。笑顔で、一人ひとりの友だちや教職員に挨拶している姿、そして、「おかえりなさい」、「待ってたよ」と迎える友だちや教職員の嬉しそうな姿、心温まる時間と空間でした。
高等部3年生は、6月下旬に大阪に修学旅行に行ってきました。梅雨時の大雨と昨今の猛暑が心配だったのですが、雨に降られることもなく、厳しい暑さでもないという天気に恵まれ、様々な体験をし、見て、聴いて、感じ、味わった2泊3日でした。
もうすぐ七夕、各グループ・部の入口には、願いごとが書かれた短冊等のついた笹の葉が飾られています。普通部の短冊には、「たくさんプールにはいりたい」、「歩行がじょうずになりますように」、「お出かけができますように」といったそれぞれの願いが書かれています。そして、理療科の玄関の七夕飾りをみると、「国家試験合格」の願いが書かれた短冊が何枚か飾られています。
本学院理療科には、保健理療科、理療科の2学科があります。先天性の視覚障がいの方、進行性の視覚障がい、病気、事故等で中途で視覚障がいになられた方の職業自立のための3年制課程です。「スポーツ概論」「コミュニケーション概論」などの基礎分野、「人体の構造と機能」、「疾病の成り立ちと予防」などの専門基礎分野、「基礎理療学」「地域理療と理療経営」などの専門分野を学びますが、専門分野には、理療臨床実習といった臨床実習の科目もあります。まずは、教員に対してや生徒同士で、実際にあん摩やマッサージ等の施術を行い、その後、臨床室にて、免許を有している教員の指導の下で、外来の患者様に対し、施術を行います。このような実践的な学びと机上で学んだ知識とを融合し、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師に必要な力をつけ、国家試験受験資格を得、毎年度2月の国家試験を受験します。そして、合格すれば、それぞれの資格を持って、就労することができます。
一人ひとりの願いごと、思いが叶いますように!
7月4日
横浜訓盲学院 学院長 星 祐子